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Channel: 中華街ランチ探偵団「酔華」
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「大勝館」のロビーに捨てられて(4)

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 2階に上がると、例のホステス2人とウェイターがいた。
 もうこの時間になると酔いも覚め、ほとんどシラフの状態に戻っている。そりゃそうだ、酒は1杯しか呑んでいないんだからね。眠ってしまったのは睡眠薬のせいだ。
 
 ここで返金の交渉を始めた。しかし、相手はなにも不正なことはしていないという。酒は1杯で何万円とか、ツマミが1万とか喋りはじめた。
 しかし、私は寝込んでいたのだから、請求されたことすら覚えていない。

 強硬に返金の交渉をいていると、奥の方から怖そうな中年男性が出てきた。
 いかにも用心棒といった風情だ。

 ≪あぁ…これはヤバイな……≫

 と、内心ビビるが、こっちも強気で向かう。

 しかし相手の方はプロだ。

 『なに、ゴチャゴチャ言ってるんだ! 本来なら簀巻きにして大岡川に放り込まれても仕方ねぇんだぞ! 早く帰れ」
 口も達者だが、手も早そうだったので、私はこれ以上ねばるのはあきらめた。
 しかし、そうはいっても、終電は行ってしまったし、タクシー代もない。
 そのことを訴えると、男は財布から千円札を2枚出して、「これで帰れ」と。

 今から考えると、ずいぶんと優しい用心棒だったんだなと思う。

 結局、もらった(?)金で行けるところまで行って、最後は歩いて帰宅したのだった。
 翌日は後悔の念を抱えながら、昼まで寝込んでしまった。

 そして数日後、例の小料理屋「***」に3人で行くと、すごいことが起きたのであるが……

 (この続きはまた後日。忙しいからいつになるかなぁ)
 
 

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