中華街の極細路地にできたタンメン専門店の「横浜鍛麺」。
オープンした8月8日から10日まで100円で提供していたタンメン。中華街近くで働いていながら、その恩恵に浴することもできずに3日間が過ぎてしまった。
その後はしばらく様子見ということで店舗前を通るだけだったのだが、先日、やっと食べに行く機会が訪れた。
1階にはテーブル席が4つほど。
いちばん奥には女性が一人でタンメンをすすっていた。その手前のテーブルには単独の男性客。食べているのはタンカラ、つまりタンメン+唐揚げというやつ。壁際のテーブルで食べているのは、近隣の会社員らしき4人の男性グループ。
私が座ったテーブルは1階席の最後の空席だったが、前の客が食べて行ったあとの食器がそのまま残っていた。
とりあえずそこに座り、店の人が出てくるのを待つ。
しばらくすると2階から男性スタッフが勢いよく降りてきた。
食器を片づけ、テーブルを拭いている彼に「タンメンをお願いします」というと、「食券制なので、そちらの券売機でお願いします」との返事。
気がつかなかったが、店に入ってすぐ右側に自販機があった。
周囲を観察しながらタンメンの登場を待つ。
しばらくすると女性客が立ち上がり、そのまま店を出て行った。「あれ、金を払わないのか?」と思ったが、よくよく考えてみれば、ここは食券を使った前払い制だ。食べ終えた客は黙って店を出られるのだった。
彼女が立ち去った後のテーブルを眺めると、ドンブリの中には半分ほどの麺と具が残っていた。
「なんだろう? 旨くなかったのかな」と一瞬不安に駆られる。
だが、隣の男性客は唐揚げを頬張りながら、タンメンをワッシワッシと食べている。その顔はいかにも美味しい!といった感じだ。
やがて彼も食べ終えて店を出て行った。ドンブリにはスープの一滴すら残っていなかった。完食である。
この間、スタッフは走りながら2階と1階を何度も往復している。食器を片付けたり、ポットに氷と水をいれたり、さらに、帰るお客さんがいたら出口まで見送り、「どうもありがとうございました」などと言いながら頭を下げている。
八面六臂の大活躍。大忙しである。いったい、この店は何人で運営しているのだろうか。2階が見えないので分からないが、二人ぐらいでやっているのかもしれない。
厳しいなー。
なんて考えているところに、タンメンが運ばれてきた。2階が厨房で、そこからダムウェーターで上下させているらしい。
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これが「横浜鍛麺」のタンメンだ。
まず驚いたのはスープと野菜の量。手で持って動かそうものなら、ドンブリから汁がこぼれるわ、野菜が崩落するわで大変なことになるに違いない。
このままスープをすする。
ズズズ〜〜〜〜
普通タンメンと言えば、澄んだ塩系スープなのだが、ここのは何故か豚骨系でかなり味が濃い。
具はモヤシがタップリだが、キャベツ・人参・青菜もふんだんに入っている。手前に見える刻まれたブツは生姜だった。横浜のタンメンでは見たこともない姿である。
後日、「横浜鍛麺」で検索したら、こんな店がヒットした。「東京タンメン トナリ」。
似てる……。ここで修業していたのだろうか。
さて、肝心のお味の方だが、高齢者にはスープが濃いかも。もう少し薄味の方が私は好きだなぁ…。
そして野菜のボリュームが半端じゃない。いくら食べても無尽蔵に発掘される。そう、下から次々と湧き出てくるのだ。
野菜不足の若者には十分な量かもしれないが、私らのような老人には多すぎるかも。
まあそれでも完食した。これを通常のタンメンと思って食べると、「なんだ、これは」ということになるが、ここのは「鍛麺」という別の種類の麺なのだ。そう考えると、意外と美味しい。
店を出るとき、うっかり支払いをしそうになってしまった。中華街では数少ない前払い制の料理店であることを、またもや忘れていたのだ。
そして、先ほどの男性スタッフが私を送りがてら、「ありがとうございました。味はいかがでしたか。またお越しください」などと声をかけてくれる。なかなか謙虚でいい感じだ。
そんなこともあって、また食べに来ようと思った。
それにしても「鍛麺」とはどういう意味なのだろうか。
それを調べようと思っていろいろ検索していたら、店主のこんなツイッターが現れた。
あの店の構造じゃあ、行ったり来たりが大変だろうと思う。どうも2階がメインのようなので、ここは1階に一人常駐させるか、ビデオで1階の様子が分かるようにしたらどうだろうか。
こんな極細路地で、しかもタンメン一品で勝負するという心意気にエールを送りたい。
横浜鍛麺はここ
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オープンした8月8日から10日まで100円で提供していたタンメン。中華街近くで働いていながら、その恩恵に浴することもできずに3日間が過ぎてしまった。
その後はしばらく様子見ということで店舗前を通るだけだったのだが、先日、やっと食べに行く機会が訪れた。
1階にはテーブル席が4つほど。
いちばん奥には女性が一人でタンメンをすすっていた。その手前のテーブルには単独の男性客。食べているのはタンカラ、つまりタンメン+唐揚げというやつ。壁際のテーブルで食べているのは、近隣の会社員らしき4人の男性グループ。
私が座ったテーブルは1階席の最後の空席だったが、前の客が食べて行ったあとの食器がそのまま残っていた。
とりあえずそこに座り、店の人が出てくるのを待つ。
しばらくすると2階から男性スタッフが勢いよく降りてきた。
食器を片づけ、テーブルを拭いている彼に「タンメンをお願いします」というと、「食券制なので、そちらの券売機でお願いします」との返事。
気がつかなかったが、店に入ってすぐ右側に自販機があった。
周囲を観察しながらタンメンの登場を待つ。
しばらくすると女性客が立ち上がり、そのまま店を出て行った。「あれ、金を払わないのか?」と思ったが、よくよく考えてみれば、ここは食券を使った前払い制だ。食べ終えた客は黙って店を出られるのだった。
彼女が立ち去った後のテーブルを眺めると、ドンブリの中には半分ほどの麺と具が残っていた。
「なんだろう? 旨くなかったのかな」と一瞬不安に駆られる。
だが、隣の男性客は唐揚げを頬張りながら、タンメンをワッシワッシと食べている。その顔はいかにも美味しい!といった感じだ。
やがて彼も食べ終えて店を出て行った。ドンブリにはスープの一滴すら残っていなかった。完食である。
この間、スタッフは走りながら2階と1階を何度も往復している。食器を片付けたり、ポットに氷と水をいれたり、さらに、帰るお客さんがいたら出口まで見送り、「どうもありがとうございました」などと言いながら頭を下げている。
八面六臂の大活躍。大忙しである。いったい、この店は何人で運営しているのだろうか。2階が見えないので分からないが、二人ぐらいでやっているのかもしれない。
厳しいなー。
なんて考えているところに、タンメンが運ばれてきた。2階が厨房で、そこからダムウェーターで上下させているらしい。

これが「横浜鍛麺」のタンメンだ。
まず驚いたのはスープと野菜の量。手で持って動かそうものなら、ドンブリから汁がこぼれるわ、野菜が崩落するわで大変なことになるに違いない。
このままスープをすする。
ズズズ〜〜〜〜
普通タンメンと言えば、澄んだ塩系スープなのだが、ここのは何故か豚骨系でかなり味が濃い。
具はモヤシがタップリだが、キャベツ・人参・青菜もふんだんに入っている。手前に見える刻まれたブツは生姜だった。横浜のタンメンでは見たこともない姿である。
後日、「横浜鍛麺」で検索したら、こんな店がヒットした。「東京タンメン トナリ」。
似てる……。ここで修業していたのだろうか。
さて、肝心のお味の方だが、高齢者にはスープが濃いかも。もう少し薄味の方が私は好きだなぁ…。
そして野菜のボリュームが半端じゃない。いくら食べても無尽蔵に発掘される。そう、下から次々と湧き出てくるのだ。
野菜不足の若者には十分な量かもしれないが、私らのような老人には多すぎるかも。
まあそれでも完食した。これを通常のタンメンと思って食べると、「なんだ、これは」ということになるが、ここのは「鍛麺」という別の種類の麺なのだ。そう考えると、意外と美味しい。
店を出るとき、うっかり支払いをしそうになってしまった。中華街では数少ない前払い制の料理店であることを、またもや忘れていたのだ。
そして、先ほどの男性スタッフが私を送りがてら、「ありがとうございました。味はいかがでしたか。またお越しください」などと声をかけてくれる。なかなか謙虚でいい感じだ。
そんなこともあって、また食べに来ようと思った。
それにしても「鍛麺」とはどういう意味なのだろうか。
それを調べようと思っていろいろ検索していたら、店主のこんなツイッターが現れた。
あの店の構造じゃあ、行ったり来たりが大変だろうと思う。どうも2階がメインのようなので、ここは1階に一人常駐させるか、ビデオで1階の様子が分かるようにしたらどうだろうか。
こんな極細路地で、しかもタンメン一品で勝負するという心意気にエールを送りたい。
横浜鍛麺はここ
