上海路にある「辰すし」で、ランチタイムにカレーを提供しているという話を聞いたのは昨年のこと。すぐにでも行って食べてみたいと思いながら、なかなか機会がなく数か月が過ぎてしまった。
そしてやっと先月下旬、「辰すし」を訪問することができた。場所は上海路の中ほど。辰ビルの4階にある。1階が「謝甜記弐号店」でいつも入店待ちのお客さんが並んでいるので、初めての方でもすぐ分かる。
「辰すし」へは、その行列を横目にしてエレベーターで上階へ上がらなければならない。
この店に入るのは何年振りだろうか。もう20年以上は経っているかもしれない。もちろん当時はこんな大きなビルではなく、どこにでもありそうな普通の戸建ての店舗だった。それがいつのことだったか、ビルに建て替えたのだ。
4階でエレべータ―を降りてすぐ右側に寿司屋の入口がある。その扉を開けると、意外に広いフロアが。手前がカウンターで奥にテーブル席が並んでいる。壁の中ほどには大きなスクリーンがあり、Jポップスが大きな音量で流れていた。
カウンター席の先客はまばらだったので、その間に座らせてもらう。何を食べるかは、すでに決めて入店しているのだが、一応、店内のメニューを眺めてみる。いろいろなバージョンがある中から、予定どおり「シャリランカカレー(税込み950円)」を注文。
まず出てきたのは、寿司屋さんの茶碗に入ったお茶。日本茶ではなく、なんだっかたな……ウーロン茶? 麦茶? 忘れた……。
カウンター内には二人の男性。寿司屋の服装をしている人が「辰すし」の2代目若旦那だ。その姿と好対照な、髪の毛をカラフルに染めた、どこかアート系の人とかミュージシャンを彷彿とさせる人がメインでシャリランカカレーを作っていた。
待つことしばしで運ばれてきたのが、冒頭の写真。これは複雑な構成になっているので、少々解説が必要だろう。
ご飯は寿司屋ということで、当然ながら寿司飯だ。その上にのっかっているのがサバ味噌ドライカレー。食べ始めはそれほど辛くないと思っていたが、意外にも最後はうっすらと汗をかく程度の辛さはある。
しかし、これだけで終わらないところがスゴイ♪ 大葉の手前にあるのは本日のマリネということで「サーモンとブリ」(若大将の説明付き)
その手前はガリの入ったピクルス♪ 大葉の陰に隠れているのは甘辛いオカカの佃煮♪ さらに上から振りかけられているのが、スリランカのフリカケ。原料はカツオらしい。
これだけでもご飯が進んでしまうが、これらを取り囲んでいるのが、絶品のカツオ出汁カレーあん。これは小麦粉ではなく、葛(くず)でトロミをつけており、まろやかで得も言われぬ味わいだ♪
さらにさらに、写真では分かりづらいと思うが、チリペッパーが振られていた。
そして最後まで正体不明だったのが、いちばん手前に盛られたモノ。日替わりの付け合せだが、これが何なのかを聞くのを忘れてしまった……。残念。
そうそう、皿の横に置かれた小さな器には、カツオ出汁のスープが入っている。これも旨し♪
とにかくいろいろな味がする不思議な寿司屋のカレー♪ 見た目の斬新さ! 衝撃的なうまさ! やっと昨年来の念願が叶ったので、次回は別バージョンのカレーを食べたい♪
ところで、ここ横浜中華街にはかつて、寿司屋さんが何軒かあった。最近まで中山路と太平道の交差する角で営業していた「清川寿司」。もっと前は市場通りにあったのではないかな。その寿司屋は移転し、「辰すし」の若大将の話によると関内で営業しているそうだ。
もう一軒。現在の中華街パーキングの近くに「三郎寿司」というのもあった。こちらも移転し、今は元町でやっている。
寿司屋で思い出したが、中華街には日本蕎麦屋もいくつかあった。中でも私が好きだったのは、市場通りの「麺房 栄屋」。現在、その建物には外丸繊維工業(株)市場通り店が入っているが、2階壁面に蕎麦屋当時の面影が残っている。
関帝廟通りには「末広」という日本蕎麦屋もあった。そこは建て替えられて、中華料理の「富筵」になっている。
そしてロイヤルホールの前にあった「和楽園」。昭和の雰囲気いっぱいの懐かしい蕎麦屋だったが、現在は蕎麦ダイニング「和楽」としてスタイリッシュなお店に大変身している。
昔の中華街を思い出すと、もうたまらないね。焼き鳥屋もたくさんあったし、焼肉屋も多かった。さらに、和・洋・中なんでもありの街角の食堂もあったし、「一楽」の裏には洋食の「梅園」も。香港路の「とんかつ つね勝」も忘れられない……。
だからこの街ではヒルメシにはなんでもありつけた。これらのお店をうまく渡り歩いて1ヶ月、いろいろなランチを愉しむことができたのだ。
そして夜は中華だけでなく、蕎麦屋の板わさで一杯とか、トンカツや焼肉でビールをあおるとか、居酒屋「能登屋」で日本酒をチビチビとか……さまざまな愉しみ方があった。
最近は食べ放題、手相占い、開運グッズ、歩き食いの売店などが軒を並べるようになり、なんだかつまらなくなってきたが、そんな中でシャリランカカレーみたいなのが出てきたのは好ましいね。
これからも個性的な店、他にはないメニューなどが登場することを願っている。
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そしてやっと先月下旬、「辰すし」を訪問することができた。場所は上海路の中ほど。辰ビルの4階にある。1階が「謝甜記弐号店」でいつも入店待ちのお客さんが並んでいるので、初めての方でもすぐ分かる。
「辰すし」へは、その行列を横目にしてエレベーターで上階へ上がらなければならない。
この店に入るのは何年振りだろうか。もう20年以上は経っているかもしれない。もちろん当時はこんな大きなビルではなく、どこにでもありそうな普通の戸建ての店舗だった。それがいつのことだったか、ビルに建て替えたのだ。
4階でエレべータ―を降りてすぐ右側に寿司屋の入口がある。その扉を開けると、意外に広いフロアが。手前がカウンターで奥にテーブル席が並んでいる。壁の中ほどには大きなスクリーンがあり、Jポップスが大きな音量で流れていた。
カウンター席の先客はまばらだったので、その間に座らせてもらう。何を食べるかは、すでに決めて入店しているのだが、一応、店内のメニューを眺めてみる。いろいろなバージョンがある中から、予定どおり「シャリランカカレー(税込み950円)」を注文。
まず出てきたのは、寿司屋さんの茶碗に入ったお茶。日本茶ではなく、なんだっかたな……ウーロン茶? 麦茶? 忘れた……。
カウンター内には二人の男性。寿司屋の服装をしている人が「辰すし」の2代目若旦那だ。その姿と好対照な、髪の毛をカラフルに染めた、どこかアート系の人とかミュージシャンを彷彿とさせる人がメインでシャリランカカレーを作っていた。
待つことしばしで運ばれてきたのが、冒頭の写真。これは複雑な構成になっているので、少々解説が必要だろう。
ご飯は寿司屋ということで、当然ながら寿司飯だ。その上にのっかっているのがサバ味噌ドライカレー。食べ始めはそれほど辛くないと思っていたが、意外にも最後はうっすらと汗をかく程度の辛さはある。
しかし、これだけで終わらないところがスゴイ♪ 大葉の手前にあるのは本日のマリネということで「サーモンとブリ」(若大将の説明付き)
その手前はガリの入ったピクルス♪ 大葉の陰に隠れているのは甘辛いオカカの佃煮♪ さらに上から振りかけられているのが、スリランカのフリカケ。原料はカツオらしい。
これだけでもご飯が進んでしまうが、これらを取り囲んでいるのが、絶品のカツオ出汁カレーあん。これは小麦粉ではなく、葛(くず)でトロミをつけており、まろやかで得も言われぬ味わいだ♪
さらにさらに、写真では分かりづらいと思うが、チリペッパーが振られていた。
そして最後まで正体不明だったのが、いちばん手前に盛られたモノ。日替わりの付け合せだが、これが何なのかを聞くのを忘れてしまった……。残念。
そうそう、皿の横に置かれた小さな器には、カツオ出汁のスープが入っている。これも旨し♪
とにかくいろいろな味がする不思議な寿司屋のカレー♪ 見た目の斬新さ! 衝撃的なうまさ! やっと昨年来の念願が叶ったので、次回は別バージョンのカレーを食べたい♪
ところで、ここ横浜中華街にはかつて、寿司屋さんが何軒かあった。最近まで中山路と太平道の交差する角で営業していた「清川寿司」。もっと前は市場通りにあったのではないかな。その寿司屋は移転し、「辰すし」の若大将の話によると関内で営業しているそうだ。
もう一軒。現在の中華街パーキングの近くに「三郎寿司」というのもあった。こちらも移転し、今は元町でやっている。
寿司屋で思い出したが、中華街には日本蕎麦屋もいくつかあった。中でも私が好きだったのは、市場通りの「麺房 栄屋」。現在、その建物には外丸繊維工業(株)市場通り店が入っているが、2階壁面に蕎麦屋当時の面影が残っている。
関帝廟通りには「末広」という日本蕎麦屋もあった。そこは建て替えられて、中華料理の「富筵」になっている。
そしてロイヤルホールの前にあった「和楽園」。昭和の雰囲気いっぱいの懐かしい蕎麦屋だったが、現在は蕎麦ダイニング「和楽」としてスタイリッシュなお店に大変身している。
昔の中華街を思い出すと、もうたまらないね。焼き鳥屋もたくさんあったし、焼肉屋も多かった。さらに、和・洋・中なんでもありの街角の食堂もあったし、「一楽」の裏には洋食の「梅園」も。香港路の「とんかつ つね勝」も忘れられない……。
だからこの街ではヒルメシにはなんでもありつけた。これらのお店をうまく渡り歩いて1ヶ月、いろいろなランチを愉しむことができたのだ。
そして夜は中華だけでなく、蕎麦屋の板わさで一杯とか、トンカツや焼肉でビールをあおるとか、居酒屋「能登屋」で日本酒をチビチビとか……さまざまな愉しみ方があった。
最近は食べ放題、手相占い、開運グッズ、歩き食いの売店などが軒を並べるようになり、なんだかつまらなくなってきたが、そんな中でシャリランカカレーみたいなのが出てきたのは好ましいね。
これからも個性的な店、他にはないメニューなどが登場することを願っている。
