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Channel: 中華街ランチ探偵団「酔華」
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八聖殿でカイコの飼育

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 関内駅に「いろり庵きらく」ができているのを知ってからだいぶ経過した昨日、本牧へ行く前に初めて入ってみた。店内はかなり狭い。定員は9人ぐらいかな。
 先客が2人なのを確認して入店。ざるそばを食べるつもりだったのだが、自販機を見たら期間限定の商品が出ていた。
 「海苔つけそば」である。そこで気分はすっかりピリ辛のつけそばに。

 つけ汁には大根おろしがたっぷり入っている。そこに海苔だ。これだけでも美味しそう。
 ネギを少し加えて、まずはつけ汁だけを試してみた。旨いね。これとご飯だけでもいけそうだ。

 そばを手繰り上げ、つけ汁に浸してズズっと啜る。そばは冷え冷えで、そこに海苔の風味が加わった大根おろしが絡み、夏に食べるにふさわしい一品となっている。

 しかし、不思議なことに、いくら啜っても蕎麦が減っていかない。なんだか量が多いような……。
 その時は気がつかなかったのだが、帰宅してから調べてみたら、なんと増量されているのだった。麺が1.5倍になっている!

 「いろり庵きらく」で腹いっぱいになったところで根岸駅に向かう。行き先は本牧八聖殿郷土資料館だ。
 

 本牧市民公園前バス停の後ろには貨物線の線路がある。何年か前にここを通過する日石のタンク車が通過するのを見た。あれはなんだか不思議な光景だったのを思い出す。


 ここには市民プールがあったのだが、現在は更地になっている。施設が老朽化したため解体撤去されたようだ。
 昭和34年から始まった根岸湾の埋め立て工事で海を奪われてしまった市民のために、当時の飛鳥田市長がその見返りとしてここ本牧や磯子にプールを造ったという。
 私は同時代の横浜を知らないのだが、このがけ地の下まで波が打ち寄せていたそうだ。そう思って眺めていると、当時の光景が目に浮かんでくるし、気のせいか潮騒まで聞こえてくる。

 このあとは、はたして何ができるのだろうか…。


 八聖殿2階。施設名の由来となっている8人の聖人が並ぶ。
 その8人とは、キリスト、ソクラテス、孔子、釈迦、聖徳太子、弘法大師、親鸞、日蓮である。
 この建物は、戦前の政治家安達謙蔵が別荘として使っていたのだが、昭和12年、横浜市に寄贈され、さらに昭和48年、郷土資料館として開館したもの。
 昔の新聞記事を見ると、当初は七聖人とされていた。建物は八角形なのに7人とはおかしいなと思ったが、聖人と並んで神鏡が置かれているので、おそらく7人+神鏡(天皇の象徴)だったのだろう。天皇を像にするわけにはいかないので、代わりに神鏡にしたのではないか。
 ま、それはともかく、当初は7人の聖人像を並べようとしていたのだが、その後、「7人はおかしい。8人にすべき」という意見が出てきて、もう一人追加することになった。
 そこで加えられたのがソクラテスである。この人だけちょっと違和感があるのだが、なぜ選ばれたのかは分からない。


 さて、この2階の一画にこんなものが置かれている。カイコを育てている箱だ。
 これは富岡製糸場から預かっている子たちで、ここで繭にして富岡に送り返しているそうだ。預かっているのはもっと多いのだが、横浜で育ててくれる方々の家に現在は寄留しているとか。


 繭をつくる気になった幼虫は、こうしてマンションを登り始め、気に入った部屋で巣ごもりするのだが、実はこのマンションの下で繭になっているヤツがいた。型にはめられるのが嫌いなのかな。なんだか人間と同じみたい。


 八聖殿からの帰り道。下の道路からドカン、ガシャンという大きな音が聞こえたので見に行ったら、やはり車が横転するという交通事故だった。
 やがて道路の左右から消防車がやって来た。右から来たのは中消防署、左から来たのは磯子消防署だと思ったら、そうではないという。
 左は確かに磯子区方面なのだが、「SR」のマークがついているのは中区の本牧和田から来た特別高度救助部隊車両らしい。
 あとから救急車も来たが、大きなケガはなかったようで一安心。


 そういえば長いことカイコを食べていないよなぁ……。


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