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Channel: 中華街ランチ探偵団「酔華」
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再び「三溪楼」にてバンメンをすする

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 どうも引っ掛かるものがあって、「三溪楼」を再訪してみた。

 狙いはもちろんバンメンだ。着席してすぐさま注文する。

 出来上がるまで、しばらく店内を観察。サンマーワンタンメンが気になるんだよね。
 こんなメニューを出すのは、玉泉亭(中区伊勢佐木町)・酔来軒(南区真金町)・三溪楼(中区上野町)・喜楽(中区本牧町)・華香亭(中区本郷町)・静華(馬堀海岸)ぐらいか。すべて神奈川県内の店、しかも中区・南区にある老舗中華料理店に集中しているのだ。
 このうち、玉泉亭・三溪楼・華香亭ではバンメンも重なる。

 ま、そのうちサンマーワンタンメンも食べてみようと思うが、とも2さんの記事を読むと、う〜〜ん、考えちゃうなぁ。

 メニューの上に架けられた額。
 「和」。
 なんだか和風の「和」に思えてくる。


 ビールのお通しはキンピラだ。
 中華料理店ぽくないよね。
 そういえば、この店では山菜ごはんなんていう和食みたいなものも出しているんだ。


 2回目のバンメン(750円)が来た!

 食べ終えたあと、前回、聞けなかったことを訊ねてみる。

 「バンメンは広東麺や五目ソバと似ているけど、どういう違いがあるのですか」
 「五目ソバは塩味でトロミがありません。広東麺は醤油味でトロミが強いという違いがあります。そしてバンメンは、広東麺ほどトロミが強くないのです」

 やっぱり広東麺との違いがイマイチ判らない…


 店名の「三溪楼」という名前も不思議だよね。
 お店があるのは中区上野町。三溪園からはかなり離れている。それなのに「三溪楼」を名乗っているということは、何かあるんだろうと思い女将さんに聞いてみた。

 戦前、三溪園あたりでやっていた店を、女将さんの祖母が暖簾分けしてもらって、昭和18年に営業を始めたというから、もう70年ほどの歴史があるわけだ。

 バンメンに関しては、新しい情報は得られなかったが、最後に面白い光景があったので記録しておこう。

 私がバンメンを食べ終えたころ、この店のお嬢さんが帰ってきて、女将さんから「何か食べる?」と訊かれていた。
 「そうね、味噌ワンタンメンがいいわ」とお嬢さん。
 ここのメニューにない料理だ。
 おそらくマカナイなんだろう。

 そこで思ったのが、サンマーワンタンメンとか天津ワンタンメンといったメニューは、こんな感じで登場してきたのではないかということだった。
 中華街の「北京」で出している冷やし北京麺も、お客さんの要望から生まれたと聞く。北京麺はアツアツなので、時間のない時には食べるのに苦労する。
 そこで、「麺は冷やして具は温かくして」というお客さんの提案があったそうだ。

 もしかしたらバンメンにも、似たようなことがあったのかもしれない。
 広東麺のトロミをもっと弱くして、汁も少なくしてね、なんていうお客さんがいたのかも。

 たかがバンメンではあるが、謎の多い中華ソバだ……

 

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